君がいいんだ59

んっ!

ふふ、ここ、好きでしょ?

っ!っ!

こんなになってるのに、声は出したくない?

身体は素直なのにね。

いいよ、なら責め続けるだけだ。

ほら、我慢できないでしょ?

あなたの、気持ちなんてそんなもんなんだよ

んっぅ!

二宮に組敷かれてただ鳴くだけの僕。

でも、絶対に心は売り渡したくないんだ。

愛してない人には。

あの日、潤は僕の事を抱かなかった。

朝になるまで抱き締めてくれていたあなたの優しさが苦しかった。

あなたが僕を壊してくれれば良かったのに。

そして、櫻コーポレイトとの仕事の納期を迎えた僕はシエテを辞め、潤には何も言わず櫻井グループの海外支社へ飛んだ。

二宮を秘書として。

松本

はい

オレは厳しい顔をした松岡部長に対峙した。

翔がオレのもとから姿を消して1年、櫻井グループの情報を追えば翔の事はわかった。

どの国にいるか、どの支社でどの地位についているか。

けれど、オレが追ったとしてもあの人は逃げるだろう。

もし、オレを好きでいてくれたままならば、の話だ。

松本、いつまで補充を入れない気だ

シエテ7。

すべて7にこだわったのは創始者のジンクス。

7つの部署。

7人の人員。

1番最初にオレの班からいなくなったのは栄子女史。

オレの班はもともとは、あの人の班だった。

オレを育ててくれたあの人の席は永久欠番だ。

そして翔の席を埋める気もない。

いい加減にしたらどうだ。

お前の話になると嫌みしか言われない俺の身にもなってみろ

櫻井が私の下についてすぐに辞めたからですか?

その件についてじゃない

では、業績トップのうちの班に何か?

何か、文句があるのならば成績が落ち込んでからにしてくださいよ。

新しい人材なんていらねぇよ!

松本!

乱暴に扉を閉め部屋を後にする。

バカなのはわかってる。

けど、もう無理なんだよ。

オレだってロボットじゃねぇ。

無理矢理引き剥がされるんならまだ何とかしようって思うけどおいてかれたんだ。

オレとの係わりを切ったのは翔だ。

せめて、さよならくらい言ってけよ!

オレに、オレの過去に出口をくれたあんたが、また出口を塞ぐのか。

だから、さ、あんたの席は誰にもやらない。

突然切られた関係に、オレはこんなことでぐらいしか未練を残せないんだ。

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